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第1話

「君のここもうこんな風にして、イケナイ子だね。どうして欲しいかいってごらん」 「あ、あ、ふぅ……んん、ちゅる、ぴちゃ……れろ‥…んちゅ」  何これ、ここまで熱く疼くなんて……!  僕は、既に限界で、触って欲しくて、その指で僕をイカせて欲しくて、夢中でおねだりをしようとするけど、わかったように口を塞がれて僕は、身を熱く燻らせる。 「おね、がいします……先輩、のほし、んん――」  いつもと違う雰囲気な僕。まるで兄さんを見ているよう。もうこの世に居ないはずの兄さん。  叶わぬ恋だったのに、人は違えど、似ている容姿…‥。互いに貪りあい、今はこんなにも求められてる。そして僕も求めてる。  こんな気持ちに鳴るなんて兄さん以外に居なかったのに。お金なんていらないからこの人が欲しい。 「素直だね、静留(しずる)君。抱かれるのは慣れてるの?」  長い髪をかき分け、はにかみ気味で聞いてくる。息も絶え絶えなのに僕なんて。  先輩は随分余裕そう……。 「ごほ、う、しすることだけしか…‥してない……です。まだ、アナルは……処女で……」  繋がりたくて、本当のことを話す僕。  先輩は見定めるように僕を見るとそっと抱きしめてくれる。  それが意外にも先輩の胸板は厚くて、たくましくて、なおのこと兄さんの事を思い出してしまう。  兄さんに貰ってもらえなかった、「僕の愛」を受け取ってもらえるかな?  本当に欲しい人を見つけたから。一生懸命僕はキスをする。 「静留……愛しい静留……。ん、ん、ちゅぷ。ぴちゃっ。んん……」  僕は幸せ過ぎて涙が出そうだった。だって、愛しいって言ってもらえる。  なんて甘美な言葉なんだろう。甘い密。背徳の味。  先輩のキスが甘くて、嬉しいのってなんのって。  先輩の舌が口から鎖骨、乳首へと向かい、僕は恥ずかしさと興奮で嬌声をあげてしまう。嫌悪感がなくって、他の人にご奉仕をしていた時は嫌悪感で吐きそうだった。  満ち足りた、そんな気分だった。  だから、もっと気持ちよくさせたい。そう思うのだ。 「先輩の舐めてもいいですか?」 「嬉しそうだね。そんなに好きなのかい? 舐めるのが」 「えと――」

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