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第9話

「ッ…痛、クソッ…」 苦しげに息をつき…言葉を出すのも辛そうなアキラ… 「どうしたの!?大丈夫っ?」 コウジは慌てて、アキラを起こして心配する… 身体が小刻みにふるえ、硬く強ばっている… 「ア…ッさわ、んなッ…ぅッ」 コウジから逃れようと動き、地面へ転がる。 身体を丸め、苦しむアキラ… すごい汗… この状態は尋常じゃない… 「そんなコト言ったって…あ、病院…」 でもお父さんの所は、駄目だし… ええと…健次さんに… コウジは携帯電話で健次の病院にかける。 「あの、健次さんいますか?」 「院長ですか?どちら様でしょうか?」 受付の女の人がやんわり電話に出る。 「あの、甥の楠木コウジです、あの急いでるんですけど…」 焦る気持ちを抑えて健次につないでもらおうとするコウジ。 「分かりました。少々お待ちください」 「はい…」 待っている間もアキラは痛みを訴え、苦しみ続けている。 「早く早く!」 焦って口走るコウジ… 「はい、こんにちはコウジ、どうかしましたか?」 いつもの優しい健次が電話口にでる。 「健次さん!あの、アキラが…アキラがね!」 コウジは焦ってしまってうまく言葉が出ない… 「落ち着いてくださいね、アキラがどうかしたんですか?」 なだめるようにコウジに言って、ゆっくり聞き返す。 「なんか、急に苦しみだして…すごい汗で、僕、どうしたらいいかわからなくて…」 そう助けを求める。 「家政婦さんは?」 「ここ家じゃないの」 「場所は何処にいるのですか?」 「え?どこ、だろここ…」 ややパニックなコウジ…どこかの路地裏なのだが… 「分かりました、周りに大人はいますか?」 「少し向こうになら…あ、交番がある」 見渡した先に派出所がみえた… 「では、交番に行って救急車を呼んでもらって、私の病院に搬送するように伝えてください。難しい時はまたこちらに連絡ください」 「わかった!」 コウジは電話を切り、苦しんでいるアキラに声をかける。 「アキラ待ってて…」 そして交番に走り、なんとか伝えて救急車でアキラを搬送してもらう。

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