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第16話

-僕はその日から眞司のペットになった…。 …あの日。 僕は眞司に捨てられると思った。 だが、眞司は目を覚ました僕に黙って携帯を差し出してきた。 -僕は携帯を持ってない。 家族にも疎まれ、友人のいない僕には携帯は必要のない物だから。 眞司から渡された携帯に登録されている番号はひとつだけ。 眞司の番号。 「俺から電話があれば、すぐ来いよ」 僕は携帯を握り締め、コクコクと頷く。 (…僕と眞司を繋ぐ携帯…) …これで眞司と繋がっていられる…。

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