17 / 56
第16話
-僕はその日から眞司のペットになった…。
…あの日。
僕は眞司に捨てられると思った。
だが、眞司は目を覚ました僕に黙って携帯を差し出してきた。
-僕は携帯を持ってない。
家族にも疎まれ、友人のいない僕には携帯は必要のない物だから。
眞司から渡された携帯に登録されている番号はひとつだけ。
眞司の番号。
「俺から電話があれば、すぐ来いよ」
僕は携帯を握り締め、コクコクと頷く。
(…僕と眞司を繋ぐ携帯…)
…これで眞司と繋がっていられる…。
ともだちにシェアしよう!