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恋と嘘と現実とー2

そこで僕はハタ、と気付く。 寧音は治夫が好きなんだ。 その寧音にとって僕は恋敵になるって事だ。 …今頃、気付くなんてっ!! そうか。 だから僕を呼び出して、あんな事を言ったのか…。 そりゃ、僕が憎いよな。 でも、僕は寧音を嫌いになれない。 それどころか、嫉妬して僕に噛み付くなんて可愛いなとか思ってしまう。 やっぱり寧音の事は嫌いになれない。 (大事な事なので2度、繰り返してしまった) かといって、治夫と友人を止めるつもりもない。 治夫とは幼馴染みで、昔から一緒だったし…今更、治夫と離れるなんて考えれない。 それに治夫は友人としてはいいヤツだしな…。 ………僕に迫らなければ……。 でも最近は治夫に迫られても、前ほど嫌じゃない。 ……………馴れたのかな……。 って…馴れたら駄目じゃん!! 「…だから、さっきから何、してんだよ?」 …どわっ!! 吃驚して体を後ろに引いた僕は重力に従い、座っていた椅子と共に後ろに倒れてしまった。 ドターンッ!! 凄い音がして、教室中の視線が僕に集中する。

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