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考えるのも面倒だ。
体を脇に抱えて寝室まで移動する。Ωとはいえ、大の男だ。ずっしりと重いそれをベッドに降ろしてパンツを脱がせた。
すると先ほどまでは気にならなかった独特の臭気が鼻をつく。
濡れた服は取り除いたが、少し蒸れてしまったらしい。
元々男は趣味じゃないのに、匂いだけでちょっと萎えそう。しかし、この状況を招いたのは紛れもなく自分。しかたなく更に濡れたところを服で拭ってやり、うつ伏せに体を裏返す。
……こうしてみれば、ガタイのいい女に見えなくもない。
こちらもベルト緩めて、暖かそうなセーターに包まれた背中に覆い被さる。
ああ、でもやっぱり少し、肉が硬いか…?
うなじに鼻先を寄せ、匂いを嗅ぐことでやる気を取り戻しながら手をやり孔の具合を確かめる。
指で触れてすぐにぬるぬると愛液が纏わりつく。
これならいくらか乱暴に扱っても平気だろう。
この前に引き続き味気ないけど、これもまあ。
性器を取り出し縦割れの後孔に押し当てると、それだけで暖かい内臓に勝手に呑み込まれていく。
つーかぶっちゃけ緩いなあ。前も緩かったし。
相手に対して勝手に呆れつつ、バチンと尻たぶを叩いて腰を引きつけ全て挿入し、身体ごと内側を揺さぶる。
「ッ゛゛ッッ゛゛!!!」
すると腕の中の背中がビクリと跳ねて、逃げるような動きを見せた。
ハッハッと苦しげな呼吸に乗せて掠れた悲鳴のようなものを洩らしながら、ギュウギュウと今度はしっかりと中が締まる。
尚も奥を抉ると、細腰が痙攣して浮き上がろうとするがそれをしっかりと鷲掴み、最奥をクポクポと亀頭をひっかける───。
あぁ、サイコーに気持ちがいい。
つうか普通の奴なら痛がる。
深部をいきなり責められて感じるアホなんかいない。
ところがコイツはこれだ。
変態野郎。体を無理矢理暴かれておきながら、肌をピンク色に染めてピクピク痙攣する、哀れなΩ。
「ッッッぁッっぅぁっ」
「ははっ。エロい体」
粘液をかき混ぜように腰を回すとイイと言わんばかりに反応して性器から透明な物が飛び散る。
まだ少ししか経っていないのに随分な乱れようだ。もちろん薬のせいでもあるのだろうが最初の緩さはどこへやら、気を抜くとすぐに搾り取られそうだ。
「かぁわいい、かわいいねえ、三橋さん」
わざと猫撫で声を出しながら腰を打ちつける。以後お見知りおきになる相手だ、こういうリップサービスはしておかないとな。
ま、薬が抜けたところで起きられるかわかんねぇけど。
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