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俺にとっては聖南自身と同じくらい愛しく思えるそれを、絶対に下手くそだと思うけど、くわえたり舐めたりしてみたかった。
持ってる今もドクドクと脈打つ猛々しい大きなそれは、今の俺には美味しそうでたまらない。
みんな聖南の過去の人達はやってきてるはずで、なんで俺にはそんなに拒否するんだって悲しくなった。
「なんでって…。 とにかくいいから。 しなくていい」
聖南は俺の肩をくっと押して首を振る。
よく分からないけど、聖南から拒絶される事が初めてだからちょっと泣いてしまいそうだった。
「……じゃあ練習してからならいいですか?」
「はあっ!? なんでそんな事になんの!?」
「だって…俺が下手くそだから嫌なんですよね? なんか前も、今はいいって言われた気がします…」
他の人はよくて、俺がダメな理由なんてそれしかないと思うと、目の奥が熱くなって、視界がぼやけてきた。
涙をたくさん溜めた俺に焦り始めた聖南は、同時に何か凄まじい怒りをその瞳に宿している。
「違うから! ほかで練習とか怖え事言うな! さすがにキレるぞ!」
「だったらさせて下さいよ!」
「……っ」
よく分からない言い合いだったけど、俺も聖南も譲らなくて…俺は俺で、なんでそんなにダメって言うんだって意地になっていた。
「………照れんだよ」
「……は?」
しばらく見詰め合っていたら、ふと聖南が視線を外して予想外な事を言うから耳を疑った。
気持ち頬が紅潮してる。
「照れ………照れてるんですか?」
「そうだよっ。 葉璃にこんな事してもらうの、なんかすっげーいけない事させてるみたいなんし…俺フェラされんの苦手だから余計に照れんの!」
「……………俺は聖南さんだからしてみたいって思ったんですけど」
「…………………」
聖南が俺から顔を背けて照れている。
そんなめちゃくちゃ貴重な表情が見れて嬉しくなった俺は、もう構うもんかってまたそれに顔を寄せていく。
だって今こんなに照れられたら、咥えてみたらどんな顔をするんだろって興味湧くじゃん。
「ちょっ、葉璃っ、マジでやめ……!」
「聖南さんがいつもしてくれるみたいに、やってみるから。 ……ね?」
動揺した聖南も根負けしたかのように、俺の肩に乗せた手の力が抜けた。
口いっぱい広げてパクっと咥えて、先端をチロチロと舌を使って舐めてみると、聖南が息を呑んだのが分かって、何とも言えない喜びを感じた。
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