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side「 」: 変化を見つめる
「…………」
隣で眠ってしまった存在を、静かに見つめる。
身体は前回会った時と比べて痩せていて、体の線が細くなっている。
顔色は、真っ白。
恐らくさっき起こった事が原因。
「…………」
泣いて赤くなっている目元を、優しく撫でた。
そのまま、静かに窓の外を眺める。
もう昼を過ぎて日が高く上がっていて、太陽の光を浴びて木々がキラキラと光っていて
それを、ただただ 見つめていたーー
コンコンッ
『アキ様。奥様と旦那様がお呼びです』
「…………はぁぁ……」
チラリと隣を確認しながら、そっとベッドから抜け出す。
ガチャッ
「ぁ、れ……?」
「ごめんね。もうちょっと話したいんだよね。母さんたちには夕方くらいに行かせるからって言っといてくれる?」
「か、かしこまりましたっ」
パタパタ…と忙しなく去っていったメイドを確認して、静かに扉を閉める。
そのまま再びベッドに戻って、静かに隣を見た。
こちらを向いて寝ているその顔は、よほど深い眠りなのかまだ起きそうにない。
その髪をサラサラと優しく撫でる。
「………?」
色素の薄い髪の隙間から、
耳の付け根辺りに赤黒い何かがあるのが見えた。
髪を退けて
出てきたものとその場所に、クスリと笑う。
「誰にも気づかれないとでも思った? 残念。
甘いね。 ーーーー〝龍ヶ崎 レイヤ〟」
髪を戻して、大切な存在の頭を再びふわりと撫でた。
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