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sideアキ: つながる 1 ※
「レ、イヤ……」
「緊張するか?」
「当たり前!」
「ククッ。大丈夫だ、安心しろ」
「ぅん……んっ」
顔が近づいたと思ったら、そのままゆっくり唇を塞がれた。
「ん……んぅ…ん……んん」
あったかい。
優しく何度も重ねられて、ガチガチに固まってた体から力が抜けていく。
「っ、はぁ……レイヤ…」
「キス、大分慣れたな」
よしよしと頭を撫でられ、今度はさっきよりも深く塞がれた。
「んん、むぅ、ん……っ」
クチュクチュ口内を掻き回され、ピクッと体が震えてしまって。
(きも、ちぃ……)
鼻で息しながら何とか付いていこうと必死になるけど、与えられる快感に思考がぼうっとしてくる。
「んぅ…ん、ーーんんぁっ!」
いきなり別の感覚がやって来て、びっくりして唇を離した。
「やっぱお前敏感だよな」
「いつの…間に……」
「ククク、気持ちよさそうにしてたもんなぁ」
「な!だっ、それはレイヤがいっぱいキスして…んっ」
「ほら、集中」
頭の上にあった手が、いつの間にか俺の胸の上にあった。
「ん、ぁ…ぁぁ……っ」
表面を撫でられるように触られ、もどかしくて目をギュッと閉じる。
「ーーアキ」
ビクッ
「っ! レ…イヤ、っぁ」
耳元で名前を囁かれ、パクッと耳たぶを噛まれた。
そのまま舌で耳の形を撫でるよう下から上にねっとり舐めあげられ、ビクリと震える。
「アキ、アキ。好きだ」
「んっ、まって…、それ、だめ……っ」
何度も呼ばれて、吐息でさえも感じてしまって。
「アキ」
「はぁ…ぁあぅ…レ、ヤ」
(だめ、だ)
耳元で名前を囁かれる度、体の芯が震えるような感覚がする。
後夜祭の時とは比べものにならないくらい、ほんの少しの刺激で感じてしまっていて…恥ずかしい。
(なまえ呼ぶの、ずるい……)
俺が〝アキ〟としてレイヤの腕の中にいる事を、嫌でも意識してしまう。
そして、それに体が…心が、喜んでいるのが分かって。
「ぁあっ! 」
キュッと両方の乳首を摘まれた。
「ぁ、いっしょ…や…ぁ……っ」
「嫌? こんなに感じるのにか?」
「あぁぅ、ん、んん…」
ギュゥと押しつぶされたり、カリッと爪で軽く引っかかれたり。
何度も「アキ」と囁かれながら、わざと音を立てているかのように舐められて。
(む、むりぃ…っ)
自分のじゃないみたいに甘い声が出て、震えてしまうのを止めることができない。
「ぁ、あぁ…ぁ、レイ、ヤ」
「チュッ、ん。気持ちいいな、アキ」
「はぁっ、っもち、ぃ……」
自然と視界が潤んできて、吐息でレイヤを呼びながらその体に擦り寄る。
「本当…お前胸だけじゃなくいつか声だけでもイけるようになるんじゃね?」
「ぇ?」
「んーん、なんでもねぇ。
ーーそれより」
「っ、ゃあぁ!?」
「腰、揺れてんぞ?」
膝を足の間に入れられて、グリっと刺激される。
「ゃ、だめ!待っ…んぁあっ」
両手で変わらず胸を触られながら、グリグリ膝で攻められて。
「ゃ、やだレイヤ、レイヤっ」
「もう勃ってんな。気持ちいか?」
「き、もち…きもちぃっ、ぁ、も、もう……っ」
「イキそうか? 取り敢えず一回イッとけ」
「下…まだ、服が」
「んなもんどうだって良いだろ。
ーーほら、アキ」
「ひ、耳やっ…ぁあぁっ」
「アキ」
声と、耳と、胸と、膝からの刺激で…もういっぱいいっぱいで。
ビクビク体が震えるのが、止まらなくて。
「ぁ…ぁあ……はぁっ、ぁ」
「アキ、ほら」
「っ、レイ」
「ほらアキ、 ーーイけよ」
「レ、ヤ、ぁあっ、ぁ、~~~~っ!」
ドクンッ!と簡単に体が跳ねた。
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