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「『パートナーが他の人と親しげに話していたら嫉妬しますか?』は、全員するだろうから飛ばす。
『パートナーから別れを切り出されたらどうしますか?』も、全員止めるだろ?」
「勿論止めます、しっかり向き合って話し合う」
「だな。根掘り葉掘りなんでそれを言ったのか聞き出す」
「んー…止めるけど、そもそもハルちゃんは言わないな。
僕を受け入れた時点でそういうの全部諦めてると思うから」
「なら、これも話して面白くねぇから飛ばす。
…となると、思ったより話せるトピック無いな」
「これいいじゃん、『どこまで開発されたいですか?』。
『どこまで開発したい?』に変えて」
「んなこと話してたのか、アキが何喋ったか気になるな」
「レイヤどう? 結構進んでるんじゃない?」
「まぁ順調だ。アイツすげぇ素直に感じるし、感度いい分進めやすい。
このままもっと俺に溺れさせてドロドロにしてやって、最終的に名前呼んだだけでイけるようにしてぇな」
「うわぁ、そうなんだ」
「アキ…大変だな……」
「名前だけまでは流石に俺もやってねぇ」
「梅谷先生はどこまで?」
「思いつくことはした。
世間一般にあるものは大概」
「に、尿道もですか?」
「あぁ、だが櫻は嫌いだったからそんなにはしてねぇな。それ以外も痛いことはやってない。
矢野元、尿道気になるのか?」
「少し……」
「お前らはいい意味で健全なセックスしてそうだよな。
互いに興味のあることを試してそう」
「そうですね。ネットとかで調べたものをしてみたり、純粋に楽しんでます。
開発は…俺よりイロハのほうが乗り気ですね。見てて可愛いですけど」
「なら、丸雛から〝これしたい〟って言われてヤる感じか。矢野元は淡白なのか?」
「そういうわけじゃないですけど……性に関しては俺よりイロハのほうが前のめりってだけですね」
「僕もそんな感じかなー、ハルちゃんのほうが乗り気なところある」
「お前はどうなんだヨウダイ? 1番エグそうな気するけど」
「逆逆。全然開発してない。
射精の、あの溜めてから一気に出す行為がハルちゃんの体の負担になってるから、それを無くすよう甘イキで少しづつイかせるようにしたことくらいかな。
あとはなんにも」
「意外だ。龍ヶ崎先生はもっと緻密な計画立ててハルをグズグズにすんのかと」
「やだな梅谷先生、しないよ。
しちゃったら僕もうハルちゃん外に出さない」
「……あぁ、そっちか」
「レイヤみたいに名前呼びでイくこと覚えさせちゃった暁には、ハルちゃんの名前呼んでる人みんな殺したくなるから。
首も、腰も、肩も、指の一本でさえ、開発しきったのなら触らせない。そうならないよう制御してるね」
「ある意味理性的なのか…なんなのか……」
「ちゃんとわきまえてるんだよ、この世での生き方を」
「『受け攻めが逆転しても問題ありませんか?』」
「俺は問題ありません。
イロハも男だし、ヤりたいなら付き合います」
「僕も特に。
ハルちゃんがシたいなら全然いいよ、光栄」
「俺も櫻がヤりてぇなら下するが」
「……アキは無理だろうな」
「だろうな」「ですよね」「ぽそう」
「ヤりてぇっつうならいい。
だが、恐らく思わねぇだろうな。女すら抱けなそうだ」
「正直俺もアキは想像つきません」
「まぁ、生い立ちがな……」
「いいじゃん、寧ろ逆手にとってズブズブに自分に溺れさせれば。
ずっとずっと可愛い自分だけのアキくんになるよ」
「あぁ。だから今はそうなるよう調教中ってか開発中ってか、そんな感じ。
アイツに抱かれること覚えさせたのは俺だから、しっかり最後まで責任もって幸せ与えてやる」
「それがいい。ま、龍ヶ崎をセーブできるのもアキだけだし、お似合いだな。
このまま歳取っていけよ」
「はい」
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