6 / 6

解説 詩について

本文中に出てくるポール・エリュアールの詩は、フランソワーズ・サガンの小説「悲しみよこんにちは」のタイトルの元となった詩で、「悲しみよこんにちは」の冒頭に引用されています。 日本ではこのサガンの小説の翻訳(朝吹登水子訳)の方がエリュアール自身の詩としてより有名のようで、私がこの小説を書いた時もこの本から引用していました。そちらではこの詩のタイトルは「直接の生命」となっています。 今回こちらに載せるにあたって、著作権的に配慮して私訳しましたが、悩んだのがaimablesとaimabiliteの和訳です。朝吹氏の翻訳だと「欲情をそそる」「誘惑」と訳されていて、それだと「罪深い植物」のイメージに近いと思って使ったのですが、そういう意味なのか、性的ニュアンスのない「愛すべき」「かわいい」という意味なのか、かなり悩んだのです。普通のフランス語の使い方だと後者かなと思いますし、他の翻訳で後者で訳しているものも見ました。 しかし、サガンの本でこう訳されているということは、性的ニュアンスも含まれている言葉なのかなあとも思い、話のイメージはそちらに近いので、少し印象を残して訳しました。

ともだちにシェアしよう!