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第1話
この世の中には色々な人がいる。
だから、人という生き物がいる限り
沢山の出来事がある。
それは感情も同じだ。
沢山の感情が存在するからこそ、愛し合ったり、争ったり、喜んだり、悲しんだりするのだ。
だから僕の今の状況は誰も悪くないと思うし
そういう世界だから仕方がない。
僕の両親は二人とも天国へ行ってしまった。
母は病気で、父は事故で。
それは僕が7歳の頃と13歳の時に起こったことだった。
だけど僕は両親を亡くしても泣くことはしなかった。
どうしてかはわからないけど、きっとその時はまだ気持ちの整理をつけるにはまだ幼かったからなんだと思っている。
そんな僕を引き取ってくれたのが父の妹にあたる美仔さんだった。
美仔さんには夫の和夫さんそしてもう息子の晃くんがいて、晃くんは僕より3つ上のお兄さんだった。
両親が亡くなる前は
親戚で集まる時に何度も会ったことはあったし
話したことも遊んでもらったこともあった。
だから僕のことを引き取ってくれると聞いたときは
とても嬉しかったし、なんて優しい人たちなんだろうと
僕は思っていたんだ。
だけどなんでかな?引き取られた瞬間
明らかに以前と態度は違くて僕のことを
よく睨んでくるんだ。
実際、昔のように遊んでもくれなかったし、必要最低限の話ししかしてくれなかった。
ご飯は用意されたけど、明らかに他の3人とメニューが違くて僕だけ残りものとか、冷めたものとか…そんなメニューばっかりだった。
こんな生活を続けて5年経った今ー
「あんたさえいなければ、お兄ちゃんは!!死ななかったのよ!!」
-----バチンッ!!!
「ごめんなさい」
「どうしてそんなにお兄ちゃんと同じ顔をしているの!?その顔で私を見ないで!話しかけないで!」
----------ドスッ!!!!
目があっただけでこれだ。
顔は殴られるし、お腹は思いっきり蹴り上げられる。
平然として生活している僕に腹が立ったんだろう。
でももう慣れた。僕が悪いんだから仕方がない。
だから全て受け止めてあげないといけない。
殴られて罵声を浴びている時
晃くんが大学から帰ってきたようで玄関から音がする。
今日は機嫌が悪いようで、僕の方に目をやれば睨みつけて舌打ちをする。
「母さん、こいつ借りるよ」
「そんな奴さっさと連れて行ってちょうだい」
そういうと僕の髪を引っ張り、
自分の部屋に連れて行く晃くん。
髪を引っ張られれば誰だって痛い。
それに加え引きずられている。
だから僕はいつも晃くんが僕を見ていない時に
思いっきり睨みつけてやるんだ。
だけど今日は運が悪かった。
睨まれているところを見られてしまった。
「なんだよ、その目。いつからお前はそんなに生意気な態度を俺にするようになったんだ?」
「…。」
正直、面倒くさかったから無視をすれば
次は頭を思い切り壁に打ち付けられる。
------ドンッ!
あー頭から血が流れている気がする。
「汚ねえな、さっさと拭いて俺の部屋に来いよ」
「わかった」
一度リビングに戻り頭の血を拭き取っていると
今日は仕事が休みであろう和夫さんと目が合う。
だけどすぐに目を逸らされた。
まるで俺を巻き込むな、関係ないと言っているかのように。
そんな和夫さんを無視して晃くんの部屋に行けば
「遅い」と言われすぐにベッドに倒される。
無理矢理脱がされ、慣らすこともしてくれないで
すぐに挿入してくる。
「ゔっ…ああっ!!はぁっ、、」
「うるせえな、静かにしろよ。お前は道具だろ?」
「あぁっ…!やめッて…やだ…!あぁああッッ、、!!」
「もう黙れよ」
そう言えば、僕の頭思い切り何かで殴り僕は気絶した。
起きれば、そこに晃くんはもういなくて
僕は裸のまま床に放り投げられていた。
腰には酷い痛みが走り、立つのもやっとだった。
こんな事が年々エスカレートしていき、今は晃くんに毎日犯されるわ、美仔さんには殴られるわで正直体に限界が来ていた。そんな二人に対して何も言わずに見て見ぬする和夫さん。
僕の人生がこんなに狂い始めたのは
いつからだったっけ。
もう疲れたな…
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