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第5話
コンビニから五分もしない所に俺の家がある。
古いけど庭が広くて、天気のいい日にはそこに日向ぼっこをしに近所の猫が集まる。
うちの三匹の猫もそこで昼寝をするのが大好きだ。
「おにーさん家、ココ?」
「そう。まぁ、入って」
立て付けの悪くなった玄関の扉を開けて中に招き入れる。
キョロキョロしながらソイツは小さく「お邪魔します」と言って入ってきた。
「うわっ」
うちの愛猫が三匹、ソイツの足元に擦り寄ってきた。
「ネコだ、かわいー」
そうだろう、うちの子、可愛いだろ。
捨てられていた猫を拾っているうちにいつの間にか三匹になっていた。
そういうのに弱い俺。
たぶん、コイツもそんな感じでほっとけなかった。
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