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第30話

「あ、もしかして不能?」 「おい、コラ」 失礼な。現役バリバリの元気な息子だぞ。 「ノンケでもその気になるくらいには魅力あると思うんだけどなぁ……。実際、何人かそういう人相手にしたし」 「まぁ、確かに色気はあると思うぞ」 アザや傷さえ色っぽく見えるくらいには魅力的だとは思う。 ノンケだって誘われたら道を外してしまうだろう。 「じゃあ、なんで?そういう商売してるから汚いって思ったとか?」 「その汚いのを風呂に入れたのは俺だ」 身体を売る仕事に偏見はない。需要と供給があるから成り立つ商売だ。 どんなに他人の精液に塗れても、千鶴は千鶴。中身まで汚れたりはしない。 「わっかんないなぁー。あ、もしかして彼女いるとか?浮気はしないタイプっぽいもんね、皐月さんて。でも、女っ気ないからそれはないか」

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