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テストなんです… 2
蛍side
今は雪と二人で図書館にいる。テストの課題は日頃から進めているからもう終わっている。
あとは復習とか、範囲内の問題を解き直したり少し勉強する程度で大丈夫だろう。
「雪、遅い。置いてくぞ」
「えぇ〜、後ちょっと…。蛍くん、もうちょっとだけ」
「嫌だ。先帰る」
雪は課題が終わっていなかったから必死に解いていた。だが、分かっているのに質問して来るため中々進まないのだ。
恋人だからできるだけ長く一緒にいたい。しかし、テスト期間くらいは勉強の方も頑張らないと、後々後悔するのは僕たちだ…
これで、少しはやる気出すかな?
「なんであんなに余裕そうなんだ……」
僕が一年だった頃はもっとバタバタして課題に追われていた気がする……。要領が悪かったのもあるだろうが、それなら雪もそんなに変わらないだろ……。
圧倒的な学力差を見せ付けられた気がして、
なんか気持ちがへこんだ…。
「悔しいな……」
自然と溢れた独り言はそのまま消えていく……
カッコ悪いところは雪に見せたくないし、僕も頑張ってテストで良い点を取りたい…。
明日からもう少し勉強時間を増やそう……
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