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第73話
……
この寝室に、このベッドに押し倒されてからどのくらい経ったのだろう。
……
もそ……
もそそ……
「……ん……ん……マリー?」
気がついたら眠っていたようで、重たい瞼を開けると目の前には、
「おはよう」
……
「……お、おはよう……」
目の前には頬杖をついたマリーの顔があった。
……ま、まさか……寝てるの見られてた?
いつから見てたの。
マリーの顔には今まで見たことのない笑みが浮かんでいて、ちょっと凄くドキドキしてしまう。
実はマリーが笑ってるところほとんど見たことない……
胸がキュンってなった……
それと同時に寝る前まで二人でしてしまったあんなこと、こんなことが脳裏に浮かんできてしまい、マリーの顔を直視できず、頭からシーツを被ってしまう。
どうしよう!身体のあちこちが……!!
か、身体が……
「才……身体大丈夫か?」
「……ん、大丈夫」
ある意味……大丈夫じゃないんですけど。
ぎゅっとシーツにくるまったまま抱きしめられて、シーツごしにあちこちにキスをされた。
「才……凄く可愛いかった……」
!!
「顔見せて?才」
そ、そんなそんな……恥ずかしくて見せられない。
だけど、マリーの顔は見たい……それに……
恐る恐るシーツから顔を出し、マリーの顔を見つめるとチュッと額にキスをされた。
うう……なんて嬉しい。そして美しい……
「まだ一緒に寝る?それとも何か食べるか?」
頬を親指で優しく撫でられ、そう聞かれた。
まだ寝たい気もするしお腹も空いてる。
……だけど……
「マ、マリー……あの……」
「ん」
「あ、あの……あのさ……」
「……」
「……」
「どうした?まさか!具合悪いのか?」
「イヤ!そうじゃないんだけど!えと……」
「……」
「その、も、もうちょっと……あの……シ……て……欲しい……ン……です……けど……あの……」
は、
恥ずかしいっ!!!!
だけどだけど!!
おかしいくらい身体が熱を持っていて、それがどうしてもおさまらない。
目が覚めたのも下半身が疼いてしまったからだ。
あんなに……
「あんなにしたのに!なんか!マリーどうしよう!うぁ!!」
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