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第16話
思ったよりも大きな幸久のソレが旭の中へ侵入していきゆっくりながらも全てを飲み込んだ。
「旭、全部入った。
分かるか?」
「ん……。」
「嬉しい、お前と一つになれたことが。」
「俺も。」
暫くこの状態で抱き締め合いこの幸せを噛み締めていた。
「動いてもいいか?」
「ん。」
早く動いてと急かす旭に痛かったら言えよとゆっくり腰を動かす。
旭の反応を見ながら無理させないよう注意して次第に慣れて来たら少し激しく彼の中を掻き回して行く。
「あっ……あっ……んん……ああっ。」
「あさひ……旭!!」
そしてビクリと震えた幸久は旭の中で果てて
その直後に旭も絶頂に達した。
「はぁっ…はぁっ……。」
「旭……。」
幸久はまだ息も整わない内に彼を抱き締める
ドクンドクンと聞こえる鼓動がこの上なく幸せで落ち着く。
すると旭は幸久の背中をポンポンと叩く。
「どうした?」
「あの…さ……。」
「ん?」
モジモジと顔を赤くしている彼に首を傾げる。
「親父が……アンタのこと、ユキって呼んでたしゃん?
だから、その……俺も……。」
どうやら彼もユキと呼びたいらしいが恥ずかしくて中々聞けないでいるようだ。
なんとも可愛らしい様子にクスリと笑う。
「ああ、いいよ。
好きなように呼ぶといい。」
「……っ!!
ゆ……」
「ん……。」
「ゆ……ユキ……。」
名前を呼ぶと恥ずかしそうに顔を手で覆った。
この先二人の未来がどうなるかは分からない。
けれどもう、旭を手離せないと幸久は全力で守ることを決意する。
「愛してる。
絶対離さないからな。」
「ん、俺も。」
終
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