そのまま俺のお腹の痛みが収まるわけはなく、2限目が終わる頃には本気でしぬかと思った。 そこでやっとムギさんに薬を持たされていたことを思い出し、飲んだわけだけど。 なんか、頭も痛いような… ムギさんに頭痛薬もらっとけばよかったな… 後悔してももう遅い。 ムギさんが持ってるはずもないから、 連絡する意味はないと思うけど一応聞いてみようかな、どうしようかな、 と痛む頭をフル回転させていたら不意にムギさんからのメールが届いた。 ビックリして思わず｢ひぇっ…｣って声でたよ。 前にいたソルトにすごい目で見られた。 爽やかソルトくんはそんな顔しちゃダメでしょ。せっかくのイケメンが台無しだよ。 ムギさんからのメールの内容は、 『シュガーのリュックサックの左ポケット』だった。 ちなみに俺のリュックサックは某海外ヌード誌のうさぎのマークだ。 昔から謎にそのマークが好きで俺の周りはそのマークのもので溢れている。 最近買って1番気に入ってるのがキャップだ。 すんごい可愛いの。すっんごいかわいいの。 じゃ、なくて！！ なに？左ポケットになんかあるの？ 見たらいいの？そうなの？ じゃあ、みるよ？！いいんだな？！ ｢ひぇっ…｣ 本日2度目のひぇっ…あざまーっす！！ 同じく本日2度目のソルトの塩対応、通称ソルトのソルト頂きましたー！ あざまーっす！！ ちなみにソルトのソルトは俺が今考えたやつね。使っていいよ。 え？使わない？ 使えよ。 …えっと、何故本日2度目のひぇっ…が出たかと言うと、左ポケットには頭痛薬が入っていて、またまたびっくりしたからだ。 多分だけどムギさんは未来が読めるんだと思う。すごいね。 てか、いつの間に俺のリュックサックに入れてたんだ？ 全然気づかなかった… んー…次の時間自習か… 電話しよ… あ、でもムギさん授業受けてるかな？ メールで１回確認するか… シュガー(佐藤)『ムギさん』 麦野『ん？』 シュガー(佐藤)『今電話大丈夫ですか？』 なんと返信が返ってくるかなとおもっていたら、返ってきたのは電話のコール音だった。 先生はいないけどソルトにトイレ言ってくると一言声をかけ、トイレに駆け込んだ。 『もしもし』 ｢も、しもし…｣ 『なんでそんな息きれてんの』 ｢めっちゃ走ったんです…｣ 『バカだろ…』 ｢アホです…｣ 『だから一緒だって… で、どした？』 ｢いえ、何となく声が聞きたいなって｣ 俺も特に電話をする理由はなかったので、本当の気持ちを伝えたらケラケラ笑われた。 え、酷くないですか？ 『何それ』 ｢なにそれって…言われても…｣ 『違う違う、もうすぐ会えんじゃんと思って』 ｢え…｣ 『もう3限目だろ？直ぐにお昼じゃん。 声聞くなら生の方がいいって』 ｢たし…かに、そうですね｣ 『仕方ねえから俺が今から迎えに行ってやるよ。』 ｢え、今から？！｣ 『電話してるってことはどうせ自習なんだろ？俺が勉強見てやるよ。』 ｢え、でも、ちょ、ムギさんいまどこですか？！｣ ｢んー、プリンセスのところ｣ ｢え、プリンセスって…｣