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第1話*

 ギシッ……とベッドのスプリングが軋んだ。衣擦れの音に混じり、濡れた粘膜が擦れ合う音がする。 「はっ……あぁ……」  後ろからぐっ……と腰を突き上げられ、伊織はぶるりと全身を震わせた。自分の茶髪が激しく乱れ、汗ばんだ頬に貼り付いてくる。それがちょっと鬱陶しかった。 「うん、いいね……。久しぶりに滾ってきたよ」  背後にいるのは金髪碧眼の男。今日会ったばかりの見知らぬ男性だ。確か名前は「フレイン」とか言ったか。 (変な人……)  見た目も名前も外国人っぽかったが、本当に外国人かはわからない。  なんとなくこの人は、日本でも外国でもない、全く別のところから来たような雰囲気があった。もっと言えば、この世の人間ではないような気さえした。  だから逆に、突然のナンパにも乗ってやる気になったのかもしれない。 「あ、んた……なかなかのテクニシャンだ、ね……っ」  肩越しに首をひねり、挑発的に微笑んでみせる。  するとフレインも艶やかな笑みを浮かべ、更に深く腰を突き入れてきた。 「ありがとう。そういうきみも、なかなかの経験者だね」 「っ……あっ! あ、あぁ……んっ」  部屋のベッドが更に軋む。  どうしてこんなことになったか。理由はシンプル、下校途中に声をかけられたからだ。 「おや、可愛い子だね。ちょっと私と遊ばないかい?」 「……誰? あんた」  伊織はまじまじと目の前の男を眺めた。  綺麗な男ではある。ふわふわの金髪が風に揺れ、白いジャケットは小さなマントつき。背もすらりと高く顔立ちも上品で、まるでおとぎ話から出てきた王子様のようだった。腰に下げている刀は若干気になったが、彼の身なりには何となく合っている気もする。  しかし、開口一番で「遊ばないか」とは随分軽いヤツだ。  伊織は面白半分にこう言い返してやった。 「見た目と台詞が合ってないよ、王子サマ」 「ふふ、人は見た目によらないものだよ。そういうきみも、可愛い顔してなかなか気が強そうじゃないか」 「ふーん? まあ、間違ってはいないかもね」

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