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第98話
「……」
伝えなくても自分のことをなんでも知っていることに少し驚いたけれど…なぜか安心感もあって…
「晩ご飯は食べた?」
不意に優しく聞くコウヤ…
「ううん」
緩く首を振る。
連れさらわれた時に買っていた弁当もどこかに落としてしまった。
「じゃ、一緒に食べよう…二択の答えはまた明日聞くから、今日はリラックスしていいからね」
そして、優しいコウヤと一緒に過ごす由里。
由里が寝付くまで傍でたわいない話しをしてくれたコウヤ…
今日の恐ろしい出来事など、頭の隅に追いやられ…安心しきって眠りにつくのだった。
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