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第100話

「うん、おしり、お薬塗っとこうかな?」 「……」 優しく聞かれ、こくんと頷く由里。 「はい、自分で出来る?痛いところに、つけてみて…」 丸いケースに入った塗り薬と医療用の手袋を渡しながら、優しく教えるコウヤ。 「できる?」 「うん」 なんだか見られていると塗るのが恥ずかしくて、布団に隠れながら塗る。 「このお薬はあげるから、朝と晩の二回、晩はお風呂に入ったあとね、手を清潔にして塗ってね、すぐよくなると思うから心配はいらないよ」 優しく教える。 「あと、左手首の包帯も巻いてあげるね…」 そう言うと、剥きだしになっている痛々しいリストカットの痕を包帯で隠す。 「あ、ありがと…ございます…」 優しいコウヤに素直にお礼を言って顔を見る。

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