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第120話
「あ、それと前から言おうと思ってたことだけど、名前、呼び捨てでいいよ。同い年だしオレはヨシって呼んでるし…」
少し照れ隠しをするように笑って言う。
「え、名前…、えっと…、ゆ…ユウ?」
少し恥ずかしがりながら…呼んでみる。
「うん」
それでいいよ、と頷いて見せる。
「ユウ!ありがとう、大切にする!」
本当に嬉しそうなヨシ。
「喜んで貰えて良かった…」
そんなヨシを見てユウも嬉しそうに微笑む。
こうして、自然と仲良くなっていくヨシとユウ。
そしてさらに数カ月が経ち…
ヨシも簡単な撮影をこなしていくようになる。
撮影に関しては、最初のうちは緊張していたヨシだが、元々記憶力もよく、義母たちに虐待されていた頃、父の前では演技をさせられていた為、コツはすぐ掴み上達して行った。
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