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プロローグ
ずっと好きだった子に告白をした。
………………本当は言うつもりなかったんだ。
その子はノンケだし、普通に女の子が好きなのも知ってる。
俺はというと、気持ちがバレないように、いつも素っ気なくしてた。
恥ずかしくて突き放したり、ヤキモチ妬いて冷たくする本当にどうしようもない奴だったと思う。
嫌な態度ばっかり取ってた俺には勝算以前に、友達としての可能性すらない。
男同士。
気持ち悪がられたら、きっと立ち直れない。
笑顔が可愛くて優しい同室の渋谷。
もう少し仲良くしたい。
でも、天の邪鬼な性格が邪魔をして出来ない。
『好きだ。』
言えなかった気持ちが溢 れて言葉になった。
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