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一心同体(シロ×黒滝)

  一心同体  シロと付き合い始めた次の日。  屋上へのとびらを開くことに躊躇していると、肩の叩かれる感覚に振り向いてみる。  と、そこにはすでに屋上にいると思っていたシロの姿が。  驚き、勢いよく後退りをすると後頭部がとびらにぶつかりいい音が辺りに響き渡った。  痛む後頭部を押さえながら思わずしゃがみ込む。 「なーにしてんだか」  シロの笑い声が聞こえ、顔が熱くなる。  そんな顔を見られないようしゃがみ込んだままでいると、温かな手が頭を押さえている俺の手を包み込んだ。 「本当、黒滝は可愛いな」  耳元で聞こえたシロの声。  顔を持ち上げてみると、すぐ近くに彼の顔が。  いつもかぶっている白狐のお面が額まで持ち上げられているため、その表情がわかる。  俺の手に重ねられていた彼の手はいつの間にか俺を頬を包み込み。  徐々にシロの顔が寄せられる。 「し、しろ……」 「黒滝、好きだ」  シロのやわらかな唇が俺のに重なった。  近い距離の、真剣な彼と目が合い羞恥から顔が熱くなる。  その視線から逃れるよう開いていた目を閉じると、重なっていた唇が離れた。  かと思うと首筋にやわらかい感触が、次いで軽い痛みが走りわずかに眉間に皺が寄る。 「……黒滝」  熱っぽいシロの声が俺の耳をかすめる。  ぞくり、と背中を震わせた俺は閉じていた目を開く。  するとシロの背後にいた男に今、気が付いた。  その男は手を大きく振り上げたかと思うと、そのままシロの頭へと振り落とした。 「こんなとこで盛るな」  そう見事なツッコミを入れてくれたのは白狐のシロの弟、白柳先輩だ。  突然、頭を殴られたシロは口元に笑みを浮かべながら背後へ顔を向けた。 「なに、嫉妬か? でも残念、黒滝と俺は一心同体だからな」  殴られた頭をさすりながら空いている腕を俺の肩へとまわし引き寄せる。  シロの隣にいられるだけで幸せだと思っていたのに、今はシロの全てが欲しいと思ってしまう。  そんなこと、決して口に出しては言えないけれど。  シロも同じことを思ってくれているんだろうか。   (終)

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