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第10話
今まで宗の耳に無かったシルバーのカフス。そして、昨夜の情事の痕が残る身体を晒す。
家に戻った後、容赦なく宗を責めたてた。
乳首が擦れて感じてしまうと指で弄ったり、まだ中にお前のモノが入ったままみたいと足を広げたり、身体じゅうの痕にウットリとした顔してみせたりと、朝からクレイグを誘惑しまくる。
ベッドに宗を押さえつけて、そのまましっぽり、そんな欲をぐっと押さえて仕事に来たわけだ。
「おめでとうございます」
二人がそういう関係になったのだと理解したまわりの者が、次々とお祝いの言葉を掛けてくる。
「ふ、お前等は若い奴等みたいな反応は見せないな」
と宗が残念そうに言う。
若い騎士達は目を反らして恥ずかしそうにしている。それだけ、宗は色っぽかった。
「えぇ? 色っぽくて、たちそうですよぉ」
「そうそう、イっちゃうかも」
にやにやと笑う仲間に、クレイグは宗の身を守るように自分の背中に隠す。
「こら、俺の伴侶をいやらしい目で見るな」
「クレイグさん、独占欲つよい~」
「宗さんのこと、孕むまで精を注ぎ込むとかいって、寝かせてあげなかったんでしょ」
「てめぇら、俺に喧嘩売っているよな。おい、そこに並べ」
散々からかわれて、クレイグは腰の剣を引き抜くとまわりは一目散に散らばった。
「あいつ等!」
「くく、あはははっ」
「宗っ」
楽しそうな宗の笑い声に、クレイグはしゃがみ込んで手で顔を覆った。
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