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第67話<完結編>
「んっ……そうだね。晶の腕の中でなら僕も自由に羽ばたくことが出来そうだ。晶と出会うまでは籠の中の鳥のような僕だったのだけれども」
ゆっくりと深雪の中に挿れながら華奢な肩を抱きすくめた。
「天使を捕まえた気分だ。それもとびっきり綺麗な天使を。好きなだけ乱れればいい。そういう深雪が大好きだよ。愛している」
真摯な声で告げるとシルクの枕に縋っていた手が晶の背中に回された。
晶の欲望の熱い塊を包み込む深雪の肢体の奥処は天国に居るようで、そして晶が腰を動かす度ごとに熱く溶けていく声は天使の生硬さと堕天使の妖艶さを併せ持っていて晶を虜にしていく。
洋館の堕天使が晶の腕の中で生まれ変わろうとしているかのようだった。
<了>
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