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第18話

sakuさんと会うのはこれで二回目である。 連絡をくれた後にすぐ会うことになったが その後何故か俺の事を気に入ってくれて、 ご馳走するからまた会ってくれと頼まれたのだ。 ご飯に釣られて承諾したみたいになってしまっているが 同じ投稿者として話が出来たことは すごく刺激になったし 俺ももう一度sakuさんとお話したいと思ってたから 誘ってもらえて純粋に嬉しかった。 「えーと、あずくんって何歳だっけ」 「17です。高一」 「うっわ、若いなー!」 そういうsakuさんは22歳。 つまり、19の頃から投稿を始めている。 今は大学生で来年からは就職するそうだ。 「日に日にあずくん人気になるからちょーこえー」 sakuさんはケラケラ笑う。 「僕を見つけてくれた君へ」が思いの外評価されて、 有難いことに俺のファンだと言ってくれる人が増えた。 自分でも怖いくらいだ。 「そんなことないですよ… 実力もないのに過大評価されてて、俺のが怖いですよ」 「またまたぁ〜お前のボミテのコミュ、やべぇぞ? 見たことある?」 ボミテというのはvommitationの略だ。 vommitのアプリ内でのファン共有ページの事である。 投稿者別にページがあり、 そこのコミュニティに入って同じ人が好きな同士で 推しについて話すことが出来るのだ。 「俺らはvommitation見れないじゃないですか」 vommitは複数のアカウントを持つことは出来ないため、視聴者から歌手へと設定を変えた俺は、 もうvommitationを見ることは出来なくなってしまった。 「姉ちゃんのアカウントから見てる」 「あー…なるほど…」 sakuさんのお姉さんは視聴者として vommitのアプリを使ってるってことか。 お姉さんは、sakuさんがこういう活動をしてるって 知ってるのかな…。 「ちなみに、姉ちゃんazuのファンだから」 「えっ、それはありがとうございます… って言っといてください」 自分にファンがいるという状況に なかなか慣れなくて、なんだかむず痒い。

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