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第6話、緊縛、低周波治療器
一体どの位の間弄られていただろうか。
意識が朦朧とする。
すっかり蕩けきったアナルからバイブが抜かれ、代わりに小ぶりの球がいくつもくっついた形のバイブを差し出された。
アナルボールかと思ったが、1番下の色が違う球を捻るとうねうねと暴れ回る。
くちゅりと水音をたてながら奥深くへ入っていくそれに背中が撓る。
小ぶりな筈なのに奥へ奥へ入り込むそれに目下を見れば球が1つ飛び出ているだけ。
本来なら挿入るべき部分ではない所まで飲みこまされていた。
「んんっ、んぅっ」
涙を流しながら嫌々する姿に客人から全部、と声がかかる。
口角を上げただけの作り笑いでそれに応える。
スイッチの入ったそれが完全にアナルへと埋め込まれてしまってた。
「んぐ…ぅ…ん"、ん"」
「貪欲ですね。
皆様によくお見せしてください。」
尾てい骨に直接当たる刺激にもう息をすることさえ苦しい筈なのに、男の顔には笑みが浮かんでいる。
真面目なふりをしたマゾヒスト。
それを晒け出せる至福の時なのだろう。
プレイを終え称賛の拍手が響く中、挨拶に客席を回る。
散々嬲られた男は床に突っ伏しだらしなく舌を出して気持ち良さそうに余韻に浸っていた。
「素晴らしかったよ。」
客人は椿の素肌とレザーの間にいくらか紙幣を捩込む。
「ありがとうございます。
鈴木様。」
「綺麗な顔してたまらないよ。
ぞくぞくするね。」
腿を撫でようとする汚い手をかわしお愛想に口角を上げる。
すぐにバーカウンターから冷めた目をした男が椿の隣に付いた。
「相変わらずだね。
だが、それが良い。
また明日もチャレンジしにくるよ。」
「ありがとうございます。
お待ちしております。」
満足気な顔をして1人、また1人と闇夜へと消えて行った。
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