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ー友情ー

「なら、大丈夫ですよね…。今日から俺が勤務時間帯は桜井さんの担当看護師になる梅沢和也です。宜しくお願いしますね」 そう和也はいつもの明るい笑顔で桜井へと挨拶をする。 「へぇ〜男性で看護師さんなんて珍しいですよね…。ほんで、看護師さんとお医者さんが同じ俺の担当さんになるって事なんやね…」 と、桜井はICU室にいた頃とは違い、楽しそうに関西弁を喋り出す。 どうやら、この桜井という人物は出身は関西方面なんであろう。 だが、働く場所は東京になってしまったという事なんであろうか? 「ここではですね…女性の看護師さんはいないんですよ…。どうやら、カッコいいとか可愛いとかっていう男性看護師ばかりを雇っているそうなんです。だから、女性の方からは人気のある病院になってしまったようなんですがね」 和也の方も話好きなのか、桜井と楽しく話をしているようだ。 「って、事はここの病院には男性しかいないという事なんですか?」 「まぁ、基本的には男性の方しかいませんよね?でも、問題とかは起きた事はないのでね。全くもって下心は無しで女性の患者さんには当たっていますから…」 「へ?ほな、昨日見たあのべっぴんさんは!?女医さんではない?」 桜井はその和也の言葉に目を見開いてまで驚いていた。 一方、和也の方はまだ桜井が望の事を女性だと言い張る事に笑いそうになっている。 「ええ、勿論!男性ですから…」 「えぇ〜!?ホンマに男性なんか!?」 「本当ですよ…」 未だに望の事を女医さんだと言っている桜井に吹き出しそうになっている和也なのだが、何とか耐えているのが精一杯の状態だった。 どうにか、口元を手で押さえている和也。 と、その時、病室のドアをノックする者がいた。 「失礼したします」 そうそこに入って来たのは桜井担当医の望だった。 声だけで望だっていう事が分かった和也は桜井の耳側で、 「噂をすれば吉良先生がいらっしゃったようですよ…」 だが、先程あんな事を言われ、やはり、ムッとした表情を抑えられない望は少し不機嫌そうに、 「どうですか?この病室は?」 とまたもや業務的な言葉を口にする。
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