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ー友情ー

「とりあえず、今日一日何も無ければ、明日には一般病棟に移れますからね…」 そう優しく言う望。 そんな風に言ってくれている望に未だ意識がハッキリというのかぼんやりとした瞳で見ていた桜井。 ただ単に、意識がハッキリしていなかったから、そういう風に望の事を見えてしまったのか、桜井はある事を口にしていた。 「俺の担当医さんは女医さんなんやなぁ〜俺、初めてこんな可愛い人を見たような気がするわぁ〜…」 その言葉に若干なのか、それとも相当頭にきたのか、そこは分からないのだが、とりあえず、望にとっては言って欲しくはない言葉の一つだった。 確かに望は昔から女性っぽい体付きに身長もそこそこだったからなのか、女性っぽいとたまに言われるのだが、そうそう、人が直接望に向かって言われた事はなく、忘れていた事だったのだが、この桜井はいとも簡単にその言葉を口にしてしまっていた。 でみ、望にとっては1番言われたくない言葉を他人に言われて心の中は穏やかではないのは間違いないだろう。 望はさっさとこの病室を後にしたかったのか、そこにいた和也に怒った口調で言うのだった。 「この患者さん!頭の方が目が覚めてないようですが、足の方は痛いと思いますので、注射の用意していただけますか!?」 望は桜井に注射を打つと速攻ICU室を後にする。 その病室から自分達がいる部屋へと戻る途中、いつもの望とは違う表情をしていた。 そりゃ、患者さんにあんな事を初めて言われた望。 それに、1番言って欲しくはない言葉。 そりゃ、心の中が穏やかにいられる訳がない。 マグマが煮えたる思いなのであろう。 そして、和也と望の部屋に戻ると持っていた桜井さんの資料等を机と叩きつける。 これが、桜井と望の出会いだった。 出会いは最悪…。 だが、この後に起こる事で少しずつ2人の距離は縮まっていくのかもしれない。 それから、何も無かった桜井は無事に一般病棟の方へと移される。 そのストレッチャーで和也は桜井の事を運んでいた。 「申し訳ないのですが、只今、この病院は病室の方が個室しか空いてなくて、個室の方で大丈夫ですかね?」 そんな話をしながら和也は一般病棟の病室へと入ると、桜井の体を抱き上げてベッドへと移すのだった。 「まぁ、今回は仕事中の怪我ですし、きっと、上の方からお金も出ると思うので大丈夫だと思いますよ…」

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