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ー記憶ー53
それと同時に二人からは笑みが溢れた。
一人で食事をするよりか二人で食事をするのは楽しい。 だからなのか自然と笑みが溢れてしまったのであろう。 それとほぼ同時に食事の挨拶をしたからなのかもしれない。
今日は珍しく望の方が雄介に話をし始める。
今日休んでいた雄介は、そう話をしてくる望の話を珍しく聞き手に回った。
まずはもっとお互いの事を知った方がいいのかもしれない。
だから今日は望が話をし始めたのであろう。
先ずはもっとお互いの事を知りたいのだから、会話をした方がいいのかもしれないと思ったからだ。
そしていつも以上に会話が盛り上がったようにも思える。
今まではこんなゆっくりと雄介と会話をした事がなかった。 寧ろ二人にはそんな暇がなかった。 と言った方がいいのかもしれない。
だが望の話が切れた所で雄介は朝望が言っていた事を思い出したのか、
「そういや、朝言っていた事ってホンマの話なんか?」
今日の朝望はある事を雄介に言っていた。
そう、
『一緒に住まないか?』
と言う事だ。
望はその提案を恥ずかしくて雄介に言えずにいたのだが、望が出勤前にだったら雄介にだけその事について伝わればいいとでも思ったのであろう。 だから望が仕事に出勤する前に言った事だ。
望はその雄介の言葉に少し間を置いてから、
「……ああ、本当だ」
そう顔を真っ赤にし俯きながら雄介が作ってくれたご飯を口にし誤魔化しながら答える。
「ホンマに?」
「ああ」
そう確認するかのように聞く雄介。
「まぁ、そういう事なら、そうさせてもらうわぁ」
「ああ、ぅん……そうだな。 ごちそうさま……」
望はその雰囲気に耐え切れなくなったのか直ぐに「ごちそうさま」を言うとソファの方へと向かいテレビを点けるのだ。
雄介はそんな望の姿に「ま、ええかぁ」と独り言を漏らし食べ残しがない食器を片付けるのだ。
今日は望の事で気付いた事があった。
そう望はこういう話は苦手だという事だ。
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