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ー天災ー83
午前中から出掛けていた筈なのに、もう気付くと外はオレンジ色が広がっていた。
望と雄介はどれだけの時間、望の家で二人きりだったのであろうか。
それはいいとして明日からまた仕事が始まる。 働くのは嫌ではないのだが、ただ離れるのが寂しいのかもしれない。
再び見えて来た街並み。 同じ風景なのにこう朝と違うのは気のせいなのであろうか。
病院へと戻って来るとこういつもと変わらない感じにロビーには人が溢れてしまっていた。 望と雄介はその中を通過して部屋へと戻って行くのだ。
部屋へと戻ると和也の姿はなくテーブルの上には食べ物があるだけだ。
「ん? 和也の奴……いねぇんだけど」
「確かにな……何処に行ってまったんやろ?」
そう言いながら雄介は望とソファへと座りおにぎりを口にする。
そして暫くして和也も部屋へと戻って来るのだ。
「あれ? 望達帰ってたんだな」
「あれ? その服は?」
今日は望と和也は休みだった筈なのに和也はいつもに看護師の制服を着ていた。
「人手が足らないって言われてさ、それで、手伝ってたって訳。 俺的にはもうかなりゆっくりしたし、この仕事は好きな方だからさ。 ま、それはいいとしてぇ!」
そこで和也は一旦止めると、
「なんか、流石に人手が足りない状況だからって、人員を増やしたらしいんだよな……で、今日から、暫く俺の元で働く事になった本宮裕実(もとみや ひろみ)だ!」
こう今まで和也の影に隠れていて見えていなかったのだが、和也にそう言われて見てみると眼鏡を掛けた少し可愛げな子が和也の後ろに立っていた。 可愛げと言っても女性ではなく、どうやら男性のようだ。 寧ろここは男性しか雇わないのだから男性には間違いないのだが、それでも本当に可愛く見える人物が和也の影に隠れていた。 確実に和也よりも体も背も小さいのであろう。
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