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ー天災ー107

 そして望から裕実に言った事は嫌味というのか、なんというのか嫉妬丸出しの言葉だったのかもしれない。 「あー、ごめんな。 本宮さんさ、コイツは一時的にこっちに来てるだけだからさ、この仕事が終わったら向こうに帰っちゃう訳……だから、多分! 本宮さんにそういう事教えている暇はないと思うんだよね」  そんな風に説明している望に笑いを堪えているのは和也だ。  そして雄介の方はそんな事を言っている望の顔を覗き込む。 「え? あ、俺……なんか変な事言ったか?」  そういう風に言う望の発言に対して、雄介は逆に嬉しそうな表情をしていた。  そう思った直後、裕実からこうもあっさりと意外な言葉が出てくるのだ。 「やっぱり、吉良先生と桜井さんって、そういう関係だったんですねー」 「……ん! そうなん……」  と雄介が最後まで言葉を言い切らないうちに望は雄介が何を言おうとしたのかが分かったのか雄介の頭を叩くのだ。 「ちょー、今のめっちゃ痛かったしー」 「お前が変な事言おうとしてるからだろっ!」 「ええやんか……俺等はラブラ……」  とまた最後まで言い終わらないうちに雄介は望に頭を叩かれてしまう。 「本気で叩くなや……ホンマに痛いんやって……」 「それなら、そんな事、言うんじゃねぇよ……」  望は顔を赤らめながら両腕を組み、ため息を漏らすのだ。 「……って、吉良先生。 桜井さんが言わなくても僕的には昨日の時点で気付いてましたからね」  そうクスリとする裕実。

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