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ー空間ー

今日からこの部屋では和也と2人きりだ。本来なら、ここの部屋は2人きりの所なのだが、ある時は4人もいたのだから、賑やかだったのだけど、今は2人しかいない部屋になってしまったのだから、静かになったようにも思える。 雄介が帰ってしまったあの日。和也は裕実に告白をし、それからの2人は望に見せつけるかのように毎日のように部屋でイチャイチャとしていたのだが、今はそれもない。 今日からは裕実の方も和也の下で働くのではなく、違う医者の所で働いているらしい。 「う〜つまんねぇの〜…」 と和也は携帯でゲームでもしているのか、携帯の画面を見ながらそうぼやく。 「まぁ、和也の場合にはいいじゃねぇか…会おうと思えば会えるんだからさ…」 やはり、あーだこーだ言う望だって雄介がいないのは寂しいのであろう。和也に対してだって愚痴を零してしまう位なのだから。 「まぁ〜な〜」 そう答える和也の方は、やはり、何か余裕がありそうだ。 「俺の方はもう会いたくても簡単に会える距離じゃねぇんだよ…そんな事でだらけてんじゃねぇよ…」 「ふ〜ん…そんな風に言うようになったんだな…望も…」 そんな風に愚痴る望に和也はイジり始める。 「やっと、分かったんだな…恋人がいない寂しさってやつがさ…」 「うるせぇ…」 望はその和也の言葉に和也から視線を外すのだった。 和也は望とは長年一緒にいるだけあって、望の性格に関しては知っているつもりだ。だから、恋愛に関して望の事を弄ると面白いという事を知っていた。
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