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ー空間ー98
「そんな事気にすんなよ。 だって、そこは仕方ねぇじゃん! 今まで望は忙しかったんだからさ」
「ん……まぁ、そうだったんだけどよ。 親しい仲にも礼儀ありって言うだろ? だからな、一応」
望はそう言いながら今まで忙しくて体にガタがきてるのであろうか。 体を伸ばしながら言う。
「まぁな。 なら、今日は帰ろうぜ。 ま、俺は裕実の事送って行くつもりだけどな」
「んー、どうしようかな? って思ってるんだよな。 確かに帰りたいとは思ってはいるんだけどさ……あと一日だけここで休もうかな? って思ってるんだよな。 体の方も言う事聞かないし」
「なら、ここで休んでった方がいいんじゃねぇ? 無理して運転して事故ちゃたら意味ねぇしな」
「じゃあ、俺はそうする事にするわぁー。 帰るのは明日の夜にして、明日帰ってから行く準備しても遅くはねぇしな」
和也は「そうしておけ」とだけ告げると今まで使っていた掃除用具をしまいロッカールームで着替え始める。
そして和也は嬉しそうにロッカールームから出てくると何だか部屋内が急に静かになったような気がした。
だが望が部屋内にいない訳ではない。 望は未だに椅子に座っている。 だけどその後ろ姿は微動だにしない。
和也はゆっくりと音を立てずに望へと近付いていく。 すると、どうやら望はそこで寝てしまっているようだ。 望の寝息が聞こえてきているのだから。
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