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ー空間ー168

 雄介はその姿を見てニヤリとすると、今、雄介の手で押さえている操縦席側の犯人をそのまま取りおさえるのだ。  その間、誰も操縦していない状態の飛行機は急降下を続けている。  だが雄介はさっきの背中へのダメージがあってか意識が朦朧中なのにも関わらず、すぐさま操縦席の方へと座ると操縦桿を握り飛行機の高度を上げにかかるのだ。  そして雄介はヘッドレストを耳に当てると内線で白井へと連絡を入れる。 雄介はその犯人達を捕まえるようにと指示し白井はその犯人達を一番後ろの席へと連れて行くのだ。  もう一度、雄介は白井に内線電話へと出させると、 「あんなぁ……白井……聞こえとるか? あんな望の奴居てるやろ? はぁ……はぁ……」  そう息を切らせながら話す雄介。  そう雄介はさっき犯人とやり合った時に背中を負傷しているだから未だに雄介の背中からは止めどなく血が流れ出ているのだから。  そうだ今はとりあえず雄介が操縦桿を握っていなければならない。 この操縦桿を離してしまえば飛行機は瞬く間に急降下してしまい本当に墜落してしまうからだ。 だから今の雄介には意識が飛ばせないでいるのであろう。 もしかしたら、もう気力だけで今は操縦桿を握っているのかもしれない。 「あんな……ここに居る……操縦士さんと副操縦士さんがな……怪我しとんねん……ぅ……っ……しかも、腕と足をな……こんな状態では操縦士さん達も操縦出来へんと思うから……ぅ……ここから連れて行って、望に手当てを頼んでくれへんかな?」 「それは、構わないのですが……君は? 君は大丈夫なんでしょうか!? 何かあったのですか?」

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