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ー空間ー170

 確かに今、望が言っていた事は白井にも伝わったようだ。  だが、先程、白井が操縦室に行った時に雄介の状況を見ている。 そんな状況を見たら、きっと望は雄介に操縦するのを止めるだろう。 だから白井は雄介の状況を望には言わなかった。  そうだ雄介は背中に大きな傷を負いながらも今は操縦桿を握っている。 誰もそんな状況を見たら操縦するな! と止めるだろう。  白井はその雄介の状況を知っているからこそ知り合いである望の事を止めたのだが、それでも望は行こうとしている。 だけど望にもそこまで言われると白井の方も望の事を止める事は出来ないようだ。 「じゃあ、操縦士さん達に何かあったら、呼んでくれよ」  望は白井にそう言うと雄介がいるであろう操縦室の方へと向かうのだ。  そして望は操縦室に入ると雄介に声を掛ける。 「雄介っ! ここ一人で大丈夫そうなのか?」  その望の声に雄介は体をビクリとさせる。 まさか、ここに望が来るとは思っていなかったのであろう。 「の、望……どうしてここへ?」  雄介はそう言うと大きなため息を一つ吐く。 「とりあえず、隣に座っても平気か?」

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