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ー空間ー192
雄介は再び望の荷物を玄関へと置くと、
「夕食作ったし……食べるやろ?」
雄介の方は笑顔で言うのだが、どうやら、望はいい顔はしていない。
「おい……俺の言う事聞いてなかったのかよ。 昨日、寝る前にお前に言っておいただろ。 今日一日、お前に寝てろって……」
そう望は険しい顔をしながら雄介を見つめる。
「しゃーないやんか……俺はずっと寝ておるって事出来へんのやから。 これでもな、望からのメールが来るまでは寝ておったんやぞ。 俺からしてみたら、結構寝ておった方やで。 おかげで夜寝れるか心配になってきたくらいやしな」
望はため息を吐くと、
「分かったよ」
そう言いリビングにある食卓の方へと向かう。
しかし雄介という人物は料理好きというのか料理が上手いというのかまた昼間とは違う料理が並んでいた。
望がいただきますの後に一口口へと運ぶと、これもまた美味い。
望は「美味しい」とは口には出さなかったものの幸せそうに食べているのだから雄介からしても満足なのであろう。
そして雄介の方もオムライスを口にする。
「おお! めっちゃ、美味いやんか……! 俺からしてみたら上出来やんか。 久し振りに美味く出来たって感じがするわぁ」
そう雄介は自分を褒めているようだ。
そこに望はため息を吐きながらも、
「確かに美味いよな……」
と呟くように言う。
望は大分小さな声で言った筈なのだが、どうやら、その言葉は雄介の耳に届いていたらしく、
「せやろっ! めっちゃ今日のは美味いわぁー!」
そう笑顔で言っていた。 それに何だか望の方も安心したようで一気に食べ終えるのだ。
「雄介……風呂貸してくれねぇかな? もう、今日は疲れたし、寝たいからさ」
「あ、ああ、ええよ」
「ありがとうな」
そう言って望は着替えを持ってお風呂場へと向かうのだ。
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