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ー雪山ー7

「僕はですね……スキーは一度も行った事がないんですよー。 しかも、僕の所は中学の時に修学旅行っていうのか二泊三日でスキー教室っていうのがあったのですが、その日、運が悪い事に僕自身が風邪を引いてしまって、スキー教室に行く事が出来なかったんですよね。 もし、行けたとしても、まぁ、僕の事ですから、骨折位はしていたのかもしれませんけどね」  そう裕実はそう言いながらから笑いをしていた。 「でも、和也さん達となら、行ってみたいと思ってますよ。 その時には和也さんが僕にスキー教えてくれるんですよね?」  裕実方はそう照れながら和也に向かい素直に言うのだ。 「当たり前だろー。 もう! お前の頼みなら俺が何でも教えてやるからさー」  そんな和也と裕実のラブラブっぷりに雄介も望もため息が出てしまいそうだった。  だが裕実や和也がそう楽しく話をしている反面、望の方は顔を俯かせたままだ。  そうだ裕実の話で益々スキーが出来ないという事を言い出せなくなってしまったように思える。  裕実というのは余計な事を言ってくれているような気がした。  本当にたまにではあるのだが裕実の言葉とはまるで人の心を読んだような事を言ってる時がある。 それがまた自然と言っているのだから怖い所でもあるからだ。 「ま、まぁ……裕実の方も行きたいって言ってるんやし、今年はみんなで行ってみようや?」 「だよなー、たまには仕事の事を忘れてゆっくりしてぇしなー」  和也はそう雄介に言うと今度は望の方へと振るのだ。 「なぁー、望さぁ、パソコン使って調べておいてくれねぇ? 露天風呂があって、スキーが出来る所をさ」 「あ、ああ! おう! 任せておけって、後で探しておくからよ」  そう望の方は笑顔で答えるのだが、どうやらまだ動揺しているらしく言葉を詰まらせていた。 「後は調べて予約するだけだし、俺達の方は風呂貸してもらおうかなぁ? しかし、ホント、久しぶりに望の家に泊まりに来たって感じがするわぁ」 「……って、何で、急に俺の家に泊まりに来る事にしたんだ?」

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