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ー雪山ー13
一人風呂場に残されてしまった望。 浴槽に浸かって今日の望は珍しく切なそうな表情を浮かばせている。
望は一人になってしまい浴槽の壁に背中を寄り掛からせると天井の方を見上げて、ひと息吐く。
雄介が東京に戻って来たからは二人が休みの日には一緒にお風呂に入って二人だけの時間を過ごしていた場所。
だけど今は雄介の事を怒らせてしまい望一人でお風呂場に残されてしまった。
休みの日以外は殆ど雄介と望は会える日なんてない位なのに、そんでもって、お風呂も一人で入る事だって慣れてきた感じだったのに今日に限っては雄介が行ってしまってからは急に寂しい感じがするのは気のせいなのであろうか。
本当に今日の雄介は機嫌が悪すぎるっていう位機嫌が悪い。
しかも雄介曰く和也達が泊まりに来ているからだと言っていた。
「やっぱ、雄介の機嫌を損ねたのは俺のせいなのかなぁ? 確かに今まで雄介と一緒にいる日には一緒にお風呂にも入っていたし、俺も雄介に甘えていたしな……ま、後は……そういう事だったし」
望はお湯に手を付けて顔を洗う。
それは気持ちを切り替える為だ。
そして望はもう一度ため息を吐いたのだが、それは更に望の事を虚しくさせるだけだったのかもしれない。
望は浴槽から上がると体を洗う。 とその時タオルが胸の突起に当たったというだけで望の体は反応してしまう。
雄介が東京に戻って来たからは休みの日が重なるだけで望は雄介に抱かれていた。 だからなのであろう。 もう体が雄介の事を求めているのかもしれない。
もう望の体は何かに触れただけで反応してしまっているのだから。 いや望自身も今日は雄介の事を求めているのであろう。
「……ったく。 触れたいのはお前だけじゃねぇんだよ。 俺だって、俺だってな……触れたくて、触れて欲しいと思っているんだからな。 そこに気付けよバーカ」
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