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ー雪山ー188
「そうですよね。 でも、きっと、和也さん達が助けに来てくれますよ。 だから、ここで待ってる方がいいと思いますから」
「そだな。 とりあえずさ、もしもって時の為に飴やチョコがポケットに入ってるから、それで暫く過ごせるだろ?」
望はウェアを叩きながら言うと裕実の方もクスリと微笑む。
「僕も持ち歩いていますよ。 普段からドジなんでね、先に何かが起こる前に行動してるんでね」
「そっか……それで、少しは大丈夫だよな」
「はい!」
望は仕方なく床の方へと腰を下ろすと、ため息を吐く。
窓の方に視線を向けると、もう暗くなり始めてきているようで不安な気持ちをより一層不安にさせてくれているような気がする。
だが今ここで自分が不安になってしまったら裕実も方も不安になるだろう。 だから望はいつもに自分でいようと思っているのかもしれない。
「しかし、ついてないよなー。 何で俺がスキーに行くと不幸な事が起きるんだろ?」
「どういう事ですか? その言い方だと過去にも何かあったって事ですよね?」
それを言って一瞬望は「あ……」とは思ったのだが、
「やっぱり、見抜かれたか。 まぁ、お前は見抜くと思ってたっていうのか、何となくだけど、そういうとこあるような気がしたっていうのかな? まぁ、彼奴らには内緒だけどさ。 まぁ、中学の時のスキー教室の時に足やっちまって。 だから、スキーはトラウマになって行ってなかったんだけど、でも、今回はお前等が行きたい! っていうから、仕方なく来たっていうのかな? そしたら、今度は遭難かよ……って感じになったしな。 やっぱり、俺にはスキーは向いてないのかもな」
裕実はその望の告白に驚きもせずに聞いていた。
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