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ー波乱ー142
おまけに渋滞に引っかかるのだからイライラも募って来る。
雨の日っていうのは晴れの日よりも車が増えるから、その状態も本当にめんどくさい。
だが、きっと和也の方も望と同じ状態なのであろう。
望が病院の駐車場に着いたのは、いつもの到着時間より、七、八分後だ。
望の方は着いたのだが、どうやら和也の方はまだなようだ。 そう、いつも駐車している所には和也の車は未だないのだから。
望の腕時計の方に視線を向けると少し急がないといけない時間になっていた。
今まで渋滞でさえイライラとしていたのに更に和也の事を待たなきゃいけない状況に望はイライラとしてきたのか望はそこで携帯を取り出す。
そして和也はまだ車を運転している時だというのを分かっていながらも和也へと電話をするのだ。
だが望の耳に聴こえてくるのは留守番電話のサービスアナウンスだけだった。
和也は車に乗っている時には電源を切っているのであろうか? いや前に空港まで送ってもらった時には電源をオンにしておいた筈だ。 だが何故か今日に限って和也に繋がらないのはどうしてなのであろうか?
時間も無くなって来たという事もあって望は和也が来ないまま車を降りる事にした望。 そして望は病院に向けて歩き始める。 だが、その数歩後だっただろうか? 望の前に突然人が現れて望は何か薬を嗅がされてしまったようだ。 望はその薬によってその場に倒れてしまう。 その直後、望は何者かによって車へと乗せられてしまった。
その頃、和也の方も見事に渋滞に引っかかってるようで未だに道を走っていた。
「望の奴……もう着いちまってるかな? ってか、俺さぁ、朝から何やってたんだろ? 早く起きてて余裕があったからなのかボッーとしててさ慌てて外に出たら携帯を水溜りに落とすなんてさぁ、そのまま携帯はおじゃん! 俺の携帯は防水用じゃねぇんだぞー! いくら電源ボタンを押しても復活しねぇんだからな! 望とも連絡出来ねぇし、あー! 裕実とも連絡取れなくなっちまったじゃねぇか!」
と車内で長い独り言漏らす和也。
そして車に表示されている時間を見ると出勤時間でさえも危うい時間にまでなっていた。
「あー! もう、今日は既に最悪の日だー!」
そう車の中で一人叫びまくる和也。
だが和也が知らない場所で望の身に危険な事が迫っているなんて事、和也が病院に着くまで知らない事だろう。
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