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ー波乱ー141
翌日、二人は目覚し時計の音で目を覚ます。
すると今日は昨日の青空から一転、今日は朝から雨が降っているようだ。 その雨は雨音を立てて地面を濡らしている。
「久しぶりに仕事やっちゅうのに、雨なんかいなー」
雄介はベッドに半身だけを起こすと憂鬱そうにそう呟く。
「確かに雨の日って……憂鬱な気分になるよな」
「まぁ、今日は何も無ければええねんけど。 いや、寧ろレスキュー隊が出動するような事が起きない方が一番ええねんけどな」
「確かにそうだな」
二人は着替え終えると雄介の方は先に下へと向かって朝ごはんを作り始める。
望も着替え終えると下へと向かうのだ。
「望ー、和也にメール入れておいた方がええんとちゃうの? いつもの時間に起きておったら、望と同じ時間に来れへんやろ?」
「ああ、そうだな」
望は携帯を手にすると和也へとメールを打ち始める。
『起きてるか? 今日もいつのに場所で待ち合わせで……』
と望がメールを送ると和也からは直ぐにメールの返事があったようだ。
『大丈夫だって……もう、既に和也くんの方は起きてますよー!』
その和也からのメールに望は安心したような表情をすると、
「和也の奴……とっくに起きてったてさぁ、しかも、朝からアイツ、テンション高かったみたいだし、自分の事、『和也くん』って言ってた位だからな」
望はその和也からのメールのため息を吐きながらリビングテーブルの椅子へと腰を降ろす。
「アイツがテンション高いのは元からやろ? 飯の方は出来たし、これからはたまにしか俺が作った飯食えへんのやから、食べて……」
「ああ」
そう望は答えると雄介が作ってくれたご飯を食べ始める。
二人で居られる時間を楽しく過ごすと雄介の方は先に席を立って、
「ほな、俺の方は先に行くな。 今日からはもう俺は望の方に付いていけへんけど……ま、気をつけて行くんやで」
「ああ、分かった……」
雄介は出ていく前に望の方へと近づくと唇を重ねる。
そして望に向けて笑顔を向けると仕事へと向かう。
一人残された望はしとしとと鳴り響く雨音を聞きながら食事を済ませると食器を流し台へと置いて望の方も車で病院へと向かうのだ。
晴れの日より雨の日の方が鬱陶しい。
ワイパーで車のフロントガラスに付く雨粒を避けてくれるのはいいのだが、それでも視界は直ぐに悪くなる。
望は雨の日の運転はこれが鬱陶しくて好きではなかった。
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