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ー海上ー37
本当に望というのはした後っていうのはこうなんで冷たくなってしまうのであろうか? でも、望からしてみたら百歩譲って雄介とお風呂に入る事を許したのであろう。
二人はお風呂から上がると二階にある寝室の方へと向かう。
今の時間はもう既に夜中の二時になったいた。
「雄介……こんな時間に寝て、明日の朝起きれるのか?」
「もう、大丈夫やって、体が寝ないの慣れておるしな。 それに、今日の昼間たくさん寝ておったし……」
「そっか……雄介がしている仕事って、まぁ、俺の仕事と変わらない感じだもんな」
「まぁ、そういう事やんな。 とりあえず、明日も何も無ければええねんけど……」
そう雄介の方は欠伸をしながら望の体を抱き締める。
その雄介の行動に一瞬望はムッとしたような表情をしたのだが明日は雄介が一日いない事を思い出し雄介には何も言わずにそのままにしておいたようだ。
すると雄介のリズム良く鳴っている鼓動が背中から伝わって聴こえてくる。 人間って不思議なもんで、その心臓の鼓動というのは安心出来る音だ。 きっと、お腹の中にいた時の記憶もあるのかもしれない。 だから人間にとって心臓の音というのは心地いい音という事なのであろう。 それもあってなのか望はいつのまにか眠りの中へと落ちていた。
次の朝、望が目を覚ました頃にはもう雄介の姿は隣にはなかった。
望は自分愛用の眼鏡を掛けると時計の針はもう十時半を指していた。
望は昨日雄介とした事によって怠い体を起こすと下へと向かう。
もちろん下に降りてきてももう雄介の気配はなく望はただボッーとリビングテーブルへと腰をおろすのだ。
雄介のいない家。 確かに慣れたと言えば慣れたのだが、やはり、あの声を聞いていないと望の方は落ち着かない様子だ。
何故だか雄介からメールや電話が来ないというのを分かっているのにも関わらず携帯の画面を覗いてしまっている。
今日は日曜日。 きっと世の恋人達は恋人と待ち合わせ等をしてデート等を楽しんでいる時間だろう。
そう考えると切なくなってきてしまったのか望の方はため息を吐く。
誰もいない家にはその小さなため息さえも響いて聴こえてくる。
望は何もせずに携帯の画面を眺めていると突然携帯が震え出し、その音が部屋内に響き始める。
それにビックリしながらも望は携帯を開いてみる。 もしかしたら雄介かもしれない。 とでも思ったのであろう。 いや雄介は今日は仕事なのだから、違うか……とも思いながら開くとメールの主はどうやら和也かららしい。
『今日、ドライブに行かないか? 俺の方も今日は裕実が仕事でいないからさ暇なんだよな……』
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