1013 / 2160

ー海上ー38

 そんな和也からの相変わらず何も考えてなさそうなメールに再び望はため息を吐く。 『行く訳ねぇだろ……今はそんな気分じゃねぇんだよ』  と望の方は再びため息を吐き和也に断りのメールを入れるのだ。  だが和也はメールのを打つのが早いのか直ぐに和也から返事が来たようで、 『もう、望の家の前に来てるって言ったらどうする?』  その言葉に望は直ぐに立ち上がって外が見えるカーテンを開けると和也は自分の愛車に乗って望に向かい手を振っている姿がそこにはあった。 『……ったく! アポ無しで来るんじゃねぇよ! ホント、空気読めない奴だなっ!』  望はそうムカついている態度を露わにしたメールを和也へと送るのだが、 『なーに言ってんだ? 逆だよ……逆……』  望はその和也からのメールに首を傾げてしまう。 だって本当に意味が分からないのだから。 そう今日の望は本当に和也には会いたくはない気分で、寧ろ一人でいたい気分なのに和也が無理矢理連れ出そうとしているのだから。 『今日は雄介いないんだろ? 部屋になんか閉じこもってないで、仕事がない時には仕事の事を忘れてパァーとしないとだよな? 家でジッーと一人で考え事しているより、誰かと一緒にいた方が時間過ぎるの早いんじゃねぇのか?』  立て続けに来た和也のメールの望は仕方無さそうに息を吐く。  確かに一瞬は空気読めない奴だとは思ったのだが、やはり和也の場合にはちゃんと考えがあって行動しているという所なのかもしれない。 『わかった。 車を駐車場に置いて、リビングで待ってろ。 俺の方はまだ起きたばっかりで何もしてないんだからな』  そう望が和也へとメールを送ると和也から直ぐに返事が来て、 『分かった』  という返事の後に和也の車の独特のエンジン音が聴こえて来る。  それは直ぐに止むと車が駐車場へと入ってきたのが分かる。  そして車のドアが閉まった音の後に玄関のチャイム音が鳴り響く。 だが本当に望の方は未だにパジャマ姿だ。 その姿で和也の事を迎える事になってしまう。 「……って、マジでまだ起きたばっかだったのかよ!」 「あのなぁ、さっき、まだ起きたばっかだって言っただろ? お前が逆に休みなのに起きるのが早いんだよ……」 「……って、もう、十一時じゃんか……」

ともだちにシェアしよう!