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ー海上ー147
「まったくー、勝手に電話しておいて勝手に電話切るんだもんなぁ、しかも、今の電話何がなんだかさっぱりだったしよ」
そう望の方は切られてしまった電話の方に向かい独り言を漏らす。
「ほんで、何で望の親父さんは望の事を呼び出したん?」
「ああ、それな。 いや、親父の奴……肝心な所は全く言わなかったんだよな。 だから俺には分からなかったっていうのかな? まぁ、とりあえず俺にその誰かを合わせたいとは言ってたんだけどな……あ! そうそう!雄介も来てくれとも言ってたんだぜ」
「はぁ!? 何でやねん……俺なんかむっちゃ関係あらへんやんかぁ」
「それが分からないんだよなぁ。 そうそう! 雄介の事も呼び出す理由もさ」
「……って、何か親父さんが言ってた言葉っていうのはないんか?」
「ん? あ、まぁ……とりあえず『俺にとって大事な人』というのは結構言ってたな」
「ほな、望のお嫁さん探しとか?」
「それは違うって言ってたよ。 『お前は雄介君と仲良くやってるみたいだから邪魔する気はない』とまで言ってたしな」
「ほな、嫁さんじゃないとすると……何やろな? 他にヒントみたいなのは?」
「後は『家族』かな?」
「ほな、望と暫く会ってないと思われるオカン!」
「お母さんも言ってみたのだけど違うって言われたしな。 ってか、お前なぁ、今の電話の話聞いてなかったのかよー。 俺と同じ答えを出してもしょうがねぇだろうが……それじゃあ、意味ねぇじゃねぇか」
「そういうけどな……全くもって俺の方も思いあたらへんもん」
そう雄介の方は拗ねるように答えるのだ。
雄介の方はそうは言うものの運転しながら真剣に考えている。
「……あ! 弟とか妹って事はないんか? って、望の親父さん、どれだけ海外に行ってたん?」
「ん? あー、確かもう俺が小さい時には居なかったもんな……俺はおばあちゃんに育てられたしよ」
「そんな頃から親父さんは海外に行っておったんか!?」
「ああ、だからいつも俺は一人だったんだよな? まぁ、おばあちゃんは俺が高校の時には亡くなったしよ。 そっからは一人暮らしはしてたけど沢山の友達がいたから平気だったっていうのかな?」
「ほな、家族って言うんやったら……弟か妹の線が高くなったっていう訳かぁ」
「はぁ!? 弟か? 妹!?」
「……って、それしか逆にないんと違う? おばあちゃんは日本に居ったって言うんやし、そしたらじいちゃんや婆ちゃんは消えんねんやろ? そしたらもう妹か弟しか残らんと違う?」
「……はぁ!? 今更、弟だの妹だのって遅くねぇ?」
「まぁ、望が驚くのも無理ないやろな? ま、とりあえず院長室に行ってからのお楽しみって事やんな」
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