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ー過去ー109
「そん位……望に言われなくても分かっとるがな……俺やって、今の仕事がそうなんやからなぁ。 ほな、俺はどないしたらええの? さっき望にあないな事言われて、俺は前から転職しようかと悩んでおって、やっと、決意しよ! って決めたのに……お前にはダメやって言われて、そないな事言われたら、どないしたらええんか? って分からなくなるやんかぁ……。 それにレスキュー隊員やと、いつ死ぬかっていうのが分からへんのやぞ……ほんなら、望の事安心させる為にも看護師や医者の方がええのかなぁ? って思うたんやけどな」
今まで転職は『ダメだ』と言っていた望なのだが、今の雄介の言葉に何か考えているのであろう。 一旦間を置き、瞳を宙へと浮かせると、
「……た、確かに、毎日のように雄介が怪我してねぇか? って気になってはいるんだけどよ……」
そこまで言うと望は雄介の方へと顔を向け、
「とりあえず、もし、お前が医者になるんだったら……お前がちゃんとした医者になるまで俺と一緒に居られるのか!?」
その望からの質問に一瞬目を丸くした雄介だったのだが、すぐにいつもの雄介へとなって、
「ああ、そこは大丈夫やって……。 俺はこれからもずっと望の事が好きやし、もし、俺が医者になる道を選んだとしても望とは一緒に居るしな……そこは絶対に約束する……」
「じゃあ、もしも、お前が医学部に行って、可愛い女の子に告られたらどうすんだよ」
「『俺には可愛い恋人が居るから』って直ぐに断るしなぁ」
「そっか……」
「これで、安心してくれたんか?」
だが、まだ望は雄介が医者になる事に納得はしてないようだ。 そうまだまだ首を縦に振らないのだから。
「ほんなら、俺はどないしたらええんや?」
「……俺的にはやっぱ、どんなに心配になったとしても雄介にはレスキュー隊員であって欲しいってのが本音なんだよな。 確かに、丸一日会えない状況っていうのは本当に辛い……だけど、雄介が医者か看護師っていうのがどうにも納得出来ない感じなんだよなぁ」
「やっぱ、アカンか?」
「お前には何だか向いてないと思うんだけど……」
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