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ー過去ー116

「……んでも! タイミング良すぎだから!」 「和也ー、うるさくするんだったら、外に出てろよ」  和也はその望の言葉にふざけたように舌打ちをすると、 「分かったよー。 大人しくしてればいいんだろー」 「ま、そういう事だ……」  和也はそう望に一喝され和也はソファの上で胡座をかき、まるで子供にように体を前後へと揺らし二人の仕事が終わるまで待っているようだ。  だが、突然、望が何か思い出したかのように口を開く。 「な、和也……あのさ……雄介がな、転職したいって言い始めたんだけどよー。 何とか説得出来ねぇかな?」 「……へ? どういう意味だよ……それ?」  和也は首を傾げながら望へと聞くのだ。 どうしたって今の望の言葉では和也には通じてないのであろう。 「あのさぁ、昨日、雄介と話をしている時に俺が口を滑らせちまったんだよなぁ。 『和也達はいいよな? いつも裕実と仕事場で一緒でさ……』ってさ、そしたら、雄介が『前から考えておった事なんやけど、転職しようかな?』って言い出したんだよ。 しかも、医者か看護師にって言ってたんだよな」 「え? それは別にいいんじゃねぇのか? 雄介がそうしたいって言ってるんだからそうしたって。 望だってそうしてもらいたいからそう言っちまった訳なんだしよ」 「いや、確かに俺はそう言っちまったかもしれねぇけど……でも、雄介にはやっぱり医者や看護師は勤まらないような気がするんだよな」 「望が反対するなんて珍しいよな? でも、何で望は雄介が医者や看護師になるのは反対なんだ?」 「いや……俺にも実はその理由がまだよく分かってねぇんだよ。 ただ、雄介はこの仕事には向いてないような気がしてるっていうだけなんだからよ」 「雄介も俺達と似たような仕事してるんだから、大丈夫なんだろうけどなぁ?」 「……って事は、和也は雄介が医者や看護師のなるって事、賛成派なのか?」 「まぁな……。 だって、別に反対する事はねぇし」  その和也の言葉に望はため息を吐くと今度は裕実の方へと体を向け、 「裕実はどう思う?」 「ぼ、僕ですか!?」  まさか裕実にその話が振られるとは思ってもなかったのであろう。 それか不意打ち過ぎて何も考えてなかったのかもしれない。 「僕はですね……」  裕実は持っているモップの手を休め。 顎に手を当て考えている。 「僕的には雄介さんが考えてる方がいいと思います。 こういう事っていうのは人の意見っていうのも大事だとは思いますが、やっぱり、自分が思っている方が続くと思いますしね」 「そっか……みんなは賛成なんだな」

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