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ー過去ー115

「やっぱ、俺は望に怒られねぇと元気出ねぇからな」 「なら、いっぱい怒ってやろうか?」  望の方はその和也の言葉に瞳を座らせ、和也の前へと仁王立ちをすると、 「あー、やっぱいいですー。 望に怒られるのはたまにでいいかな?」  和也のその言葉に、望にしては優しい顔をすると机へと向かうのだ。  その望の姿に和也は胸を撫で下ろす。 「和也は調子乗り過ぎですからー」 「そだな……そこ気を付けねぇと……ってか、そんな事より! ニュースだよ! ニュース!」  始めは普通に話をしていた和也だったのだが、急に興奮したような声を上げ、 「やっぱりさぁ、実琴と新城がいい感じみたいなんだよなぁ。 で、実琴っていうのは完全なMだからさぁ、余計に気が合うみたいでよー。 一昨日の夜に食事した後にホテルに行ったみたいだしなぁ。 しっかし、急展開だとは思わねぇ? 俺等は確かにあの二人をくっつけたいとは思ってたけど、とっくに彼奴らは勝手にくっついてたっていう感じだったしよ」 「……って、本当に手放しで喜んでもいいんでしょうか? 和也は実際に二人の会話しか聞いてないんでしょう? この前、望さんと話した時に二人が口裏合わせしてるって事はないんですかね?」 「んー、そこはまだ分からない所なんだよなぁ。 そう言われてしまうと、二人が口裏合わせしている可能性っていうのはあるのかもな……。 やっぱ、まだ、新城と実琴がカップルっていうのは怪しいって所なのかな? なんか、こう決定打みたいなのがあるといいんだけどさぁ。 ま、それも確かな証拠みたいなのはないのか……。 まぁ、病院内だからっていうのもあるんだけどさぁ。 彼奴ら、俺のこと除け者にしてもいいからさ病院内でやってくれねぇかなぁ?」 「それは、まぁ、仕事が終わってからだったらいいんだけどな……」 「後は休憩中にとか?」  和也はそうふざけて言っていたのだが、やはり裕実と望の前では完全に浮いた状態になっている和也。 「やっぱりー、俺だけなのかぁ? そんな風の思っちまうのはさぁ」 「そうみたいですね。 望さんなんか和也の言葉に呆れて、机に向かって仕事始めっちゃったみたいですしね。 あー、僕の方も仕事ー、仕事ー」  そう言いながら裕実の方も部屋の掃除を始めてしまう。 「確かにそんな考えになるのは俺だけなのかもしれねぇけど……何も二人して仕事に集中しなくてもいいだろうがぁ」 「ただ単に仕事を始めただけですからね」

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