1455 / 2160

ー天使ー2

「あ、ゴメンな……。 この子なぁ、暫くの間、預からなきゃいけなくなってもうたんや」  いきなりそんな事を言う雄介に、理解出来てない望。 そんな雄介に望の方は目をパチクリとさせていた。  雄介は望のその様子に知ってかしらずか、その子供について話始める。 いや寧ろ望の方が何故この子供が望や雄介の家にいるのか? っていうのを聞きたい所でもあるのであろう。 「あんな……この子は俺の甥っ子で、名前は琉斗(りゅうと)」 「んー! ちょっと待て!」  雄介が先を続けようとした矢先、望は慌てたように口を開き、雄介に静止を求める。 「とりあえず、お前の『甥っ子』ってどういう事だ? 甥っ子って事はさぁ、お前に兄弟がいるって事だろ?」 「あれ? 話した事なかったんやっけか? 俺には姉が居るってな……」 「……はい? 姉? そんな事、俺はお前の口から聞いた事なんかねぇぞ。 って事は、雄介! お前は俺に隠し事そしていたって事になるのか?」 「あー、いやー、そこは、隠し事っていうまでにはならんような気がすんねんけどな?」 「いや、俺からしてみたら十分な隠し事になるんだけどな。 だってな、お前に姉がいるなんて事一回も聞いた事がないんだからな」  望は雄介が隠し事をしていた事について怒っているのか、雄介の事を見上げる。 「あ、せやから、そういうつもりでも何でもなくてなぁ、ただ単に望に言う暇がなかったっていうのか……話題にもならなかったっていうんか?」  雄介は望から視線を離しながら答える。 そう望に隠し事をしていた事に怒られてしまっているのが気まずくなったのであろう。 いや雄介的にはその事については別に隠し事だとは思ってはいないのだが、望からしてみたらどうやら隠し事だと思っているようだ。 「ま、まー、とりあえずさ……この子の話だけでも聞いてくれへんか?」  雄介は望に向かい両手を合わせ、望に向かって頭を下げるのだ。  今まで怒っていた望だったのだが、その雄介の言葉に怒りを通り越して呆れたのか、呆れたような表情をすると、雄介の話を聞く為に雄介の隣へと腰を下ろす。 「……で、それで?」  雄介はゆっくりと望の方に顔を向けながら、望の様子をうかがっていた。 本当に望の機嫌というのは難しい。 確かに機嫌がいい時に話せば問題はなかったのかもしれないのだが、今日は急な事で若干機嫌が悪いようにも思えるから自然と望の様子をうかがってしまっていた。 「もう、俺の事分かってんだろ? ならさ、今、俺がこういう体勢になってるんだから、話聞いてやるって言ってんだよ……」 「あ、あー! そういう事だったんか」  今までの雄介は申し訳無さそうにしていたのだが、望の言葉を聞いて笑顔になった直後、望から突っ込みが入るのだ。 「調子に乗るんじゃねぇぞ……。 とりあえず、話を聞くだけだって言ってんだからな」 「話を聞くだけって、どういう意味やなんなぁ?」

ともだちにシェアしよう!