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ー天使ー26

「ほら、やっぱり、そうなんじゃねぇかぁ。 人がイライラしてる時は何かしら理由があんだよ。 だけど、その理由を話せば楽になんだろ? 大丈夫……決して俺はお前を離すことなんか絶対にないからよ……だから、心配すんな。 琉斗に関しては絶対に恋人としては見てないからよ。 寧ろ、小さい子供に手を出す気なんてねぇからさ……安心しろよ。 本当に今は俺はお前だけだからな」  和也はありったけの笑顔を裕実に見せると、琉斗や望が居るのにも関わらず裕実のことを抱きしめるのだ。  その姿を見ていた望は顔に手を当て呆れた表情をしていた。  だが次の瞬間には、やはり純真無垢なストレートな子供らしい質問に表情が変わるのは間違いないであろう。 「やっぱり、和也兄ちゃんと裕実兄ちゃんは恋人同士だったんだね。 男の子同士でも恋人同士になれるんだー。 んじゃ、やっぱり、望兄ちゃんと雄介おじちゃんは恋人同士だから、一緒のお家に住んでるの?」  その話は一旦終わった筈だったのにも関わらず、裕実と和也のせいで再び掘り起こされてしまったようだ。  もう今日は何回、望は溜め息を吐いたのか分からない位に今日何度目かの溜め息を漏らす。  そして望は雄介との関係を隠すことを諦めたのか最後にもう一度、溜め息を漏らし琉斗の身長に合わせ座ると、 「ああ……雄介おじちゃんと俺はちゃんと恋人同士として付き合ってるよ。 だから、二人であの家に住んでいるんだからな」 「だから、雄介おじちゃんは雄介おじちゃんの家に僕達を呼んでくれなかったんだね。 雄介おじちゃんが一人で住んでいる時はいつも雄介おじちゃんの家に遊びに行ってたのに……」 「そうだったのか……ごめんな。 俺が琉斗から雄介おじちゃんを取っちゃったのかぁ」  望のその言葉で急に琉斗は顔色を変え、 「そうなんだよ! 望兄ちゃんが雄介おじちゃんを取ったんだ! 望兄ちゃんなんか嫌いだ!」  琉斗はありったけの声で叫ぶと、両手で望の体を突き飛ばし、琉斗はその場から走り去って行ってしまうのだ。

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